叭叭鳥は、中国南部・台湾・ベトナムなどに生息するムクドリ科の鳥。からだは黒く、ひろげた翼に白い斑点があり、それが八の字に見えることからこの名がついた。八哥鳥(はっかちょう)・鸜鵒(谷+鳥)(くよく)ともいう。花鳥画の好画題とされ、中国では牧谿の水墨画などの作例があり、日本でもそうした中国画に学んで、盛んに描かれるようになった。本図はこの叭叭鳥と竹とを組み合わせた作品。墨のにじみや濃淡の変化を活かして、鳥の羽の質感や竹の葉の重なりが見事に表されている。大観はこの鳥の絵を10点余り描いているが、主な他例として大正15年、貞明皇后からの下命で大正天皇の不例を慰めるために制作した、「鸜鵒」(宮内庁三の丸尚蔵館蔵)を挙げることができる。大観はその制作にあたって、宮内庁が新宿御苑で飼育する叭叭鳥を1週間観察したという。
叭叭鳥は、中国南部・台湾・ベトナムなどに生息するムクドリ科の鳥。からだは黒く、ひろげた翼に白い斑点があり、それが八の字に見えることからこの名がついた。八哥鳥(はっかちょう)・鸜鵒(谷+鳥)(くよく)ともいう。花鳥画の好画題とされ、中国では牧谿の水墨画などの作例があり、日本でもそうした中国画に学んで、盛んに描かれるようになった。本図はこの叭叭鳥と竹とを組み合わせた作品。墨のにじみや濃淡の変化を活かして、鳥の羽の質感や竹の葉の重なりが見事に表されている。大観はこの鳥の絵を10点余り描いているが、主な他例として大正15年、貞明皇后からの下命で大正天皇の不例を慰めるために制作した、「鸜鵒」(宮内庁三の丸尚蔵館蔵)を挙げることができる。大観はその制作にあたって、宮内庁が新宿御苑で飼育する叭叭鳥を1週間観察したという。