小杉未醒《程ヶ谷》
横山大観《藤澤街道》
下村観山《馬入川》
今村紫紅《早川残雪》
大正4年、横山大観・下村観山・今村紫紅・小杉未醒の4人が、東海道を汽車を用いず人力車・馬車・駕籠などで旅をし、道中の風光を描いて絵巻物を作ったことは良く知られるところである。合作の絵巻は全9巻のものが2本作られ、うち1本は東京国立博物館に所蔵されている。本図はその旅の途中、4人が修善寺に立ち寄った際に描かれたと思われる掛幅形式の4幅対である。画題として選ばれたのは、いずれも東京を出発して修善寺に至る間の場所で、未醒が程ヶ谷、大観が藤沢、観山が馬入川(ばにゅうがわ)、紫紅が早川を担当している。各幅とも絵巻と同様、淡彩あるいは墨を用いて描かれ、構図やモティーフ、描法も、各自が絵巻で手がけた内容と共通する部分が多く見られる。
大正4年、横山大観・下村観山・今村紫紅・小杉未醒の4人が、東海道を汽車を用いず人力車・馬車・駕籠などで旅をし、道中の風光を描いて絵巻物を作ったことは良く知られるところである。合作の絵巻は全9巻のものが2本作られ、うち1本は東京国立博物館に所蔵されている。本図はその旅の途中、4人が修善寺に立ち寄った際に描かれたと思われる掛幅形式の4幅対である。画題として選ばれたのは、いずれも東京を出発して修善寺に至る間の場所で、未醒が程ヶ谷、大観が藤沢、観山が馬入川(ばにゅうがわ)、紫紅が早川を担当している。各幅とも絵巻と同様、淡彩あるいは墨を用いて描かれ、構図やモティーフ、描法も、各自が絵巻で手がけた内容と共通する部分が多く見られる。